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フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽

ハンガリー出身でドイツやオーストリアなどヨーロッパで活躍したフランツ・リストの名曲たちを紹介します。

「ラ・カンパネラ」「愛の夢」などの名曲で知られるピアニスト、そして作曲家でもあったリストの作品の中から、ピアノ曲はもちろんオーケストラで演奏する交響曲を含めておすすめする名曲、代表曲をご紹介します。

どんな曲でも初見で弾きこなしたという逸話があることから「ピアノの魔術師」と呼ばれた作曲家の素晴らしき名曲の数々をお楽しみください。

フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽(21〜30)

「ト短調 – Molto agitato」すべての長・短調の練習のための48の練習曲 6番Franz Liszt

15歳という若さのフランツ・リストが1826年当時に完成させた、全48曲からなる壮大な練習曲構想の一つとして作られたピアノ独奏曲です。

若いエネルギーにあふれた焦燥感や、短調ならではのひりひりとした緊張感がダイレクトに伝わってくるドラマチックな曲調が魅力。

後年の壮大な作品に比べると、楽譜のつくりが比較的シンプルかつ短くまとまっているため、情熱的な世界観に少しステップアップして触れてみたいという方にもピッタリです。

テンポが速く激しい感情の動きが要求されますが、単なる指の運動で終わらせず、心から湧き上がる感情を思いきり音にのせて響かせてみてくださいね!

「ヘ長調 – Allegro sempre legato」すべての長・短調の練習のための48の練習曲 3番Franz Liszt

明るく柔和な響きが美しい、1826年に出版されたヘ長調の練習曲。

のちの超絶技巧練習曲へと発展していく全12曲からなるアルバム『Étude en douze exercices, S.136』に収録されています。

フランツ・リストの作品としては約2分30秒と演奏時間が短めですが、単なる指の体操にはとどまらない豊かな叙情性をそなえた小品です。

鋭い打鍵や派手な跳躍ではなく、音を切らさずにメロディを歌うように弾き続けることが求められます。

華麗なテクニックが必要な曲に挑戦する前に、きれいに音をつなげる感覚を磨きたい方にピッタリの1曲。

指を独立させながら、やわらかな響きを保って演奏してみてくださいね!

「変イ長調 – Allegro grazioso」すべての長・短調の練習のための48の練習曲 第9番Franz Liszt

フランツ・リストが1826年に手掛けた初期の練習曲集の第9番は、のちの名作へとつながる重要な足跡となる楽曲です。

流れるような優美な旋律と即興的な間合いが特徴で、変イ長調の柔らかな響きがロマンチックな雰囲気をかもし出しています。

右手の繊細な装飾音やテンポの揺れなど、表現力を磨くための要素がたっぷり詰まっており、単なる指の訓練にとどまらない深い音楽性を味わえます。

派手なテクニックよりも、歌うようなメロディを美しく響かせたい方にオススメの1曲です。

ペダルの使い方や和音の移ろいを意識しながら、若き天才が描いた夢見るような世界をじっくりと楽しんでみてくださいね。

巡礼の年 第3年 第2曲『エステ荘の糸杉にI:哀歌』Franz Liszt

F. LISZT – Aux Cypres de la Villa d’Este 1: Threnody S.163/2 (Zoltan Kocsis)
巡礼の年 第3年 第2曲『エステ荘の糸杉にI:哀歌』Franz Liszt

本作は、ローマ近郊のヴィラ・デステにある名木に触発されて1877年に作曲された、静かながらも深い思索に満ちたピアノ独奏曲です。

華麗な技巧で知られるロマン派の巨匠が晩年にたどり着いた、陰影の濃い内省的な世界が広がっています。

『哀歌』というタイトルが示すように、ためらうような和音の進行や低音域の重みが、喪失感や祈りのような語られない感情を見事に表現しています。

派手な超絶技巧を必要としないため、和音の響きや音色にじっくりと向き合いたい方にオススメです。

老境の作曲家が見つめた風景と心象を想像しながら、静寂のなかでその深遠な響きを堪能してみてはいかがでしょうか。

巡礼の年 第3年 第3曲『エステ荘の糸杉にII:哀歌』Franz Liszt

Franz Liszt – Aux cypres de la Villa d’Este, Threnodie II, S. 163/3, Mark Salman, piano
巡礼の年 第3年 第3曲『エステ荘の糸杉にII:哀歌』Franz Liszt

ローマ近郊のヴィラ・デステにある庭園の風景から着想を得て、1877年に作曲されたピアノ曲集『巡礼の年 第3年』の第3曲。

西洋で追悼の象徴とされる糸杉をテーマにした哀歌で、深い悲しみや祈りが込められた作品です。

ホ短調を基調とする暗く沈んだ和音が広がり、重厚な低音や曖昧な和声が、割り切れない喪失感をじわじわと描き出します。

華麗な超絶技巧よりも、フレーズの間合いや持続する緊張感のコントロールが求められるのが特徴。

晩年の内省的な世界観に触れながら、表現の幅をぐっと広げてみてはいかがでしょうか?

旅人のアルバム 第1部:印象と詩『詩篇』Franz Liszt

Album d’un voyageur, S. 156/R. 8, Book I, “Impressions et Poesies”: VI. Psaume (de l’eglise a…
旅人のアルバム 第1部:印象と詩『詩篇』Franz Liszt

1830年代後半のスイス旅行の体験をもとに作曲され、1842年10月に刊行された全集版の第1部を締めくくる小品です。

16世紀の作曲家による賛美歌のメロディをベースにしており、静かでめい想的な雰囲気が漂う音楽となっています。

派手な技巧を必要とする華やかな作品とは異なり、祈るような穏やかな和音と美しいメロディが特徴です。

テクニック面でのハードルは比較的低いため、これから少しステップアップして奥深い表現力に挑戦してみたいという方にピッタリな1曲といえるでしょう。

教会に響き渡るような荘厳で澄んだ音色を思い浮かべながら、内面的な感情を込めて丁寧に弾いてみてくださいね。

旅人のアルバム 第2部:アルプスの旋律の花々 7c. Allegro pastoraleFranz Liszt

Liszt – Allegro pastorale (from Album d’un voyageur, S.156) – Cyprien Katsaris Piano
旅人のアルバム 第2部:アルプスの旋律の花々 7c. Allegro pastoraleFranz Liszt

フランツ・リストがスイスを旅した際の体験や自然の風景を音楽で表現したとされるのが、ピアノ曲集『旅人のアルバム』の第2部『アルプスの旋律の花々』に収められた『7c. Allegro pastorale』です。

1840年にパリで出版された初期作品集の一つに収められており、のちに有名な『巡礼の年 第1年:スイス』の第3曲へと発展していく原型でもあります。

軽やかな進行感を備えた牧歌風の曲調で、超絶技巧よりもニュアンスの制御や歌い方が求められます。

透明感のある音色やテンポの呼吸を大切にしながら、アルプスの自然を感じさせる素朴なメロディを紡いでみてください。

詩的で宗教的な調べ 第2曲『アヴェ・マリア』Franz Liszt

大規模なピアノ曲集『詩的で宗教的な調べ』の第2曲として1853年に公刊された本作は、リストの同名の合唱曲などをピアノ独奏へ移し替える過程で生まれた静かで深い祈りの音楽です。

華麗なテクニックよりも、レガートの持続や和声の響き、声楽的で祈祷的な性格を鍵盤上で表現することが求められます。

超絶技巧で知られるリストの作品のなかでは比較的取り組みやすい部類に入りますが、テキストを持たないピアノで祈りの言葉を感じさせる表現力が必要です。

内面的な深みを追求したい方や、リストの異なる一面に触れてみたい方にピッタリな、隠れた名曲といえるでしょう。

超絶技巧練習曲 ヘ長調『風景』 Poco adagioFranz Liszt

1852年に出版された練習曲集の第3曲。

派手な技巧が目立つリストのイメージとは少し異なり、静かな歌や柔らかな分散和音によって、豊かな自然や美しい情景を描き出しています。

中間部でやや動きが増すものの、最後はもとの穏やかな雰囲気へと戻っていきます。

この楽曲は技術的な難易度が比較的抑えられているため、挑戦しやすい部類に入ります。

しかし、メロディを自然に浮き上がらせるコントロールや、和声の色彩変化を表現する力が求められるでしょう。

そのため、ただ指を動かすだけでなく、響きのなかに感情の移ろいを込める練習をしたい方にオススメです。

美しい響きを確かめながら、詩的な世界観を表現してみてくださいね。

ハンガリー狂詩曲 第17番Franz Liszt

Liszt – Hungarian Rhapsody No. 17 (Audio+Sheet) [Pizarro]
ハンガリー狂詩曲 第17番Franz Liszt

フランツ・リストが1884年に手掛けた晩年の作品です。

派手で華やかなイメージが強い初期の狂詩曲とは異なり、簡潔で陰りのある独特の雰囲気が漂います。

ゆったりとした部分と速い部分の対比は残しつつも、派手な装飾を削ぎ落とした凝縮度の高い展開が印象的ですね。

民俗的な響きとリスト特有の内省的な表現が見事に融合しており、短い尺のなかに複雑な美学が詰まっています。

超絶技巧を要求する大曲にはまだ手が届かなくても、リストならではの深みのある音楽性に触れたい方にぜひ挑戦していただきたい1曲です。

じっくりと音色を味わいながら演奏してみてくださいね。