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フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽

ハンガリー出身でドイツやオーストリアなどヨーロッパで活躍したフランツ・リストの名曲たちを紹介します。

「ラ・カンパネラ」「愛の夢」などの名曲で知られるピアニスト、そして作曲家でもあったリストの作品の中から、ピアノ曲はもちろんオーケストラで演奏する交響曲を含めておすすめする名曲、代表曲をご紹介します。

どんな曲でも初見で弾きこなしたという逸話があることから「ピアノの魔術師」と呼ばれた作曲家の素晴らしき名曲の数々をお楽しみください。

フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽(1〜20)

スケルツォとマーチ ニ短調 S.177/R20Franz Liszt

リスト/スケルツォと行進曲,S.177,R.20/演奏:和田真由子
スケルツォとマーチ ニ短調 S.177/R20Franz Liszt

1851年にハンガリー出身のピアニストであるフランツ・リストが作曲したピアノ曲。

非常に高度な演奏技術を要する難曲で、リストの愛弟子であるハンス・フォン・ビューローだけが弾きこなしたという逸話をもつ一曲です。

曲名の通り、前半はスケルツォ(特定の形式やテンポに縛られない性格の楽曲)、後半はマーチ(速度がそろった楽曲)と二つのスタイルで構成されており、特にマーチの後半はスケルツォの技巧的な個所がよりよく混ざっています。

絶技巧練習曲 第5番『鬼火』Franz Liszt

辻井伸行 / リスト: 超絶技巧練習曲集 より 第5曲 鬼火
絶技巧練習曲 第5番『鬼火』Franz Liszt

ピアノの魔術師と呼ばれたフランツ・リストの作品の中でも、特に難易度の高い練習曲です。

1851年に発表されたこの曲は、幻想的で捉えどころのない「鬼火」をテーマにしており、リストならではの超絶技巧が随所に見られます。

高速の複音やアルペジオ、広範な音程の移動など、ピアニストには高度な技術が要求されますが、それ以上に繊細な表現力が求められる一曲です。

幻想的でつかみどころのないメロディーは、まるで聴く人を別世界へと誘うかのよう。

クラシック音楽ファンはもちろん、ピアノ演奏の技巧の極みを体感したい方にもおすすめの作品です。

巡礼の年 第2年『イタリア』より《ダンテを読んで》Franz Liszt

Liszt : Après une lecture de Dante par Alexandre Kantorow (Années de pèlerinage)
巡礼の年 第2年『イタリア』より《ダンテを読んで》Franz Liszt

1849年に初稿が作られた本作は、ダンテの『神曲』から着想を得ています。

冒頭から不協和音を含む音階進行が用いられ、地獄の深淵を思わせる雰囲気が醸し出されています。

中盤から後半にかけては煉獄や天国の希望と光を象徴するかのように、美しい旋律や劇的な展開が挿入され、曲全体に劇的な起伏がもたらされていますね。

高度な技巧が求められる本作は、ピアニストの腕の見せどころ。

嵐のような激しい情感を表現しつつ、静けさに向かう流れを自然に表現することが求められます。

愛の夢 第3番Franz Liszt

リスト:愛の夢第3番 / 反田恭平
愛の夢 第3番Franz Liszt

旋律の美しさが際立つフランツ・リストの名曲は、演奏会や発表会だけでなく、映画やドラマなどでも使用され、幅広く親しまれている作品です。

もともとは歌曲として作曲されたこの曲。

のちにリスト自身によってピアノ独奏版に編曲され、現在ではピアノ曲として演奏される機会の方が多く見受けられます。

ロマンチックな曲調は、夜にゆったりとくつろぎながら鑑賞したり、美しいメロディを味わいながら演奏するのにピッタリ!

本作には、リストの個人的な恋愛経験が色濃く反映されているといいます。

ぜひ、その深みを堪能してみてください。

巡礼の年 第3年 第3曲『葬送行進曲』Franz Liszt

F.Liszt:Années de pèlerinage−Ⅲ S.163 No.6 “Marche funèbre”
巡礼の年 第3年 第3曲『葬送行進曲』Franz Liszt

フランツ・リストが精神的に深刻な状況にあった時期に作曲された『巡礼の年 第3年』。

その中の一曲は、1867年に銃殺されたメキシコ皇帝マクシミリアン1世への追悼の意を込めて書かれています。

冒頭の重々しい和音は怒りや悲しみを、フィナーレの和音は故人を称える気持ちを表現しているのでしょうか。

テクニックよりも、曲の理解や感情表現が難しい作品です。

リストの深い悲しみと哀悼の念が込められた、静謐で荘厳な雰囲気の曲調は、聴く人の心に深く響きます。