メンデルスゾーンの名曲|人気のクラシック音楽
ドイツのロマン派を代表する作曲家、メンデルスゾーン。
作曲家だけでなくピアニストや指揮者としても活動しており、幼少期から神童と呼ばれるほど音楽の才能をもっていました。
本記事では、そんなメンデルスゾーンが残した名曲をご紹介します。
メンデルスゾーンがお好きな方も、あまり知らなかった方も、ぜひ一度目をとおしてみてくださいね。
彼の作風の特徴や魅力に気付き、お気に入りの曲が見つかりましたら幸いです。
楽器や歌を奏でられる方は、ぜひ実際に演奏もしてみてください!
メンデルスゾーンの名曲|人気のクラシック音楽(51〜60)
無言歌集 第1巻 Op.19 第6曲 ヴェネツィアの舟歌 第1Felix Mendelssohn

船頭が船上で口ずさんでいたという、水の都ヴェネツィアのゴンドラの舟歌を模した「バルカロール」をクラシックの分野にいち早く取り入れたとされるのが、メンデルスゾーンだったということはご存じでしょうか。
『無言歌集』には3曲の『ヴェネツィアの舟歌』が収められており、特に有名とされるのは第3番なのですが、今回は比較的難易度の弾くいというテーマに沿って『無言歌集』の第1巻に収められた『ヴェネツィアの舟歌 第1』を紹介します。
舟歌の特徴でもある8分の6拍子のリズムで、波間にたゆたっているゴンドラの動きが左手の伴奏で見事に表現されていますね。
複雑な技法もなく、音符をなぞるだけなら簡単ではありますが、8分の6拍子というリズムに慣れることが重要です。
6拍ではなく2拍で取ることを意識して、左手の伴奏も一定だからといって機械的になりすぎず、先ほど述べたようにゴンドラの動きをイメージしながら弾いてみてください。
おおひばり Op.48-4Felix Mendelssohn

お前の歌は何と優しい響き、ひばりよ、私を連れて喜びの中に高く舞い上がる。
お前と共に歌おう、雲を越えて羽ばたき、日に向かって昇って行こう;原詩の訳です。
日本語;おお、ひばり、高くまた軽く(かろく)何をか歌う(うとう)、天の恵み、地の栄、そを讃えて歌い、そを寿ぎ歌う歌っているのは板橋区混成合唱団です。
プロなのかどうか分かりませんが、大変上手ですね。
見事なカノン(追いかけっこ)です。
無伴奏(アカペッラ)で歌われます。
よろしかったら、Lerchengesang Op48-4 Felix Mendelssohnで動画検索なさってみてください。
いくつかありまして、速度もそれぞれ違い、個々の良さがあります。
アヴェ・マリア 8声によるモテット Op.23の2Felix Mendelssohn

アヴェマリアは1820年に作曲されたものと、1830年の混声合唱とオルガンのための「アヴェ・マリア」があります。
これは1830年に作曲された方で、8声による美しい音楽です。
テノールがアヴェマリア、と先ず歌い始め、重唱がそれに続きます。
中間部ではマリアへの嘆願、祈りです。
アヴェマリアとは「こんにちはマリア」あるいは「祝福されてあれ、マリア」という意味です。
曲の作りはアヴェマリア(アンダンテ)サンクタマリア(コンモート動きをもって)アヴェマリア(アンダンテ)。
ロイヤル教会アンサンブルがア・カペッラ(無伴奏)8声で歌っています。
時としてオルガン伴奏、あるいはクラリネット、バスーン、チェロ、コントラバス等が入る場合もあります。
ピアノ三重奏曲 第2番ハ短調 Op.66Felix Mendelssohn

ピアノ三重奏曲第一番と同じく哀愁が漂う曲です。
第一番ほど馴染まれていず、演奏回数は少ないのですが、じっくり聴き込みますと深い味わいのある曲です。
静かに始まり感情の河がうねって流れながら緊迫感が高まって行く情熱的な第1楽章から、晴れやかに澄み渡った空のような第4楽章のフィナーレまで、奥深い1品です。
少々古い1948年の録音。
伝説のヴァイオリニスト、ダビド・オイストラフの演奏でどうぞ。
クヌシェヴィツスキーがチェロを、ピアニストはオ—ボリン。
オイストラフは1955年に来日してセンセーションを巻き起こしたヴァイオリニストで、マイナーな小説ですが井上靖の「黒い蝶」はオイストラフの来日に題材を得た作品です。
演奏時間は29分
厳格な変奏曲 Op.54 U156 ニ短調Felix Mendelssohn

メンデルスゾーンが1841年に作曲したピアノ独奏曲です。
ウィーンの出版社に依頼され、楽譜の売り上げはベートーヴェン記念像建立資金に充てられたものでした。
ロマン派に属しながら古典的な形式美を残した作風です。
変奏曲作品としてはベートーヴェンやモーツァルトの影響が強く、当時流行していたリストやショパンのヴィルトオーゾ(技巧的な演奏)による華麗な変奏曲とは一線を画しています。
円熟期の最高峰の1作です。
ニ短調のポリフォニックな厳格な主題と17曲の変奏曲で出来ています。
ニ短調を保ち、14曲目のみがニ長調です。
シンコペーションと3連符による主な変奏でドラマティックな、急速なコーダで締めくくられます。
演奏は前山仁美、日本のピアニストです。
演奏時間;約12分