ロマン派のロシアを代表する偉大な作曲家、ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー。
『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』などのバレエ音楽から、『ピアノ協奏曲第1番』やいくつかの交響曲など、今日まで愛され続けている名曲を多数生み出しました。
チャイコフスキーの音楽からは、色彩豊かで繊細な旋律と、華麗でドラマチックな音楽性を感じられます。
本記事ではそんなチャイコフスキーの名曲、代表曲を紹介します。
有名な曲から、あまり知られていないけど傑作と呼べる作品までピックアップしたので、ぜひチェックしてみてください!
【チャイコフスキー】名曲、代表曲をピックアップ!(1〜10)
ピアノ協奏曲第1番 作品23Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキーは3つのピアノ協奏曲を作曲していますが、日本で最も有名な協奏曲はこの1番です。
冒頭から重々しく壮大で、ピアノがメロディを弾かないというのが特徴的ですね。
テレビでBGMなどでもよく使われています。
大序曲「1812年」作品49Pyotr Tchaikovsky

「1812年」とはナポレオンがチャイコフスキーの祖国、ロシア帝国に侵攻した年で、この時の戦いが題材となっています。
正教会の聖歌やロシア民謡などロシアを象徴する曲と、フランスを象徴する国家「ラ・マルセイエーズ」が戦況をあらわすかのように絡み合うのが特徴的。
最後は帝国ロシア軍の勝利を祝うかのような大音響で幕を閉じます。
バレエ音楽「白鳥の湖」より「ワルツ」Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキーのバレエ音楽の代表作として知られる本作。
1875年から1876年にかけて作曲され、1877年3月にモスクワで初演されました。
華やかな祝賀のシーンを彩る軽快なリズムと、明るい雰囲気が特徴的。
チャイコフスキーは、キャラクターや舞台上の出来事を描写するために、これまでのバレエ音楽では試みられなかった革新的な手法を用いています。
例えば、異なる調性を使って物語の各要素を結びつける工夫が見られます。
美しいメロディと洗練されたオーケストレーションによって、希望と絶望、愛と喪失の感情を巧みに表現しており、今なお多くの人々に感動を与え続けている名作。
ぜひ聴いてみてください!
交響曲第4番 作品36Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキーが1877年から1878年にかけて作曲した本作は、彼の人生における重要な転換期に生み出された作品。
結婚の破綻や、メック夫人からの支援など、私生活の混乱が色濃く反映されています。
冒頭の金管楽器による「運命の動機」は、避けられない運命の力を象徴し、聴く者の心に強く響きます。
全4楽章から成りますが、絶望と希望の間で揺れ動く感情を見事に表現しており、ロシア的な憂愁が随所に感じられる傑作。
チャイコフスキーの内面的葛藤や感情の起伏を体感したい方にぜひオススメしたい1曲です。
組曲「くるみ割り人形」Op.71aトレパークNEW!Pyotr Tchaikovsky

ピョートル・チャイコフスキーによる組曲「くるみ割り人形」はいかがでしょうか。
本曲はバレエ『くるみ割り人形』からの作品で、原曲はオーケストラで演奏されるものが知られているものですが、ピアノ連弾となっている楽譜も存在します。
その中から人気が高く、華やかな作品といえばロシアの踊りこと「トレパーク」でしょう。
映画「ホームアローン」のイメージもある方もいますが、映画で使われている曲はとても意識して作られている似たような曲想の別の曲です。
冒頭からはつらつとしたメロディで疾走感があふれています。
華やかな曲想で楽しげであることから発表会で弾く連弾曲としておすすめです。