「R」から始まるタイトルの洋楽まとめ
「R」から始まる楽曲の世界には、イタリアのピングイーニ・タッティチ・ヌクレアーリのポップロックから、イギリスのユセフ・デイズさんが奏でる現代ジャズまで、多彩な音楽性が広がっています。
フランスのDJスネークさんの破壊的なサウンド、アメリカのドラッグディーラーさんとワイズ・ブラッドさんが紡ぎ出す温かみのあるチェンバーポップなど、世界中のアーティストたちによる個性豊かな楽曲をご紹介します。
「R」から始まるタイトルの洋楽まとめ(281〜300)
Return to ForeverChick Corea

2021年の2月9日、偉大なジャズピアニストが天国へと旅立ちました。
1941年にアメリカはマサチューセッツ州出身のチック・コリアさんは、圧倒的なスキルと柔軟な姿勢でジャズの可能性を大幅に広げたアーティストです。
幼い頃からピアノに親しみ、名門中の名門ジュリアード音楽院に進学するも、早々に学業は切り上げてプロとして多くの著名なアーティストと共演。
マイルス・デイヴィスさんのグループに参加後はエレクトリック・ピアノ、フェンダーローズを使って野心的な作品を多く発表し、その特異な才能を発揮します。
ジャンルを横断し、50年以上に及ぶキャリアを常に最前線で駆け抜けたチックさんは、エレクトリック・ジャズやフュージョンの立役者でもありますね。
そういった点からやはり挙げておきたいのが、チックさんのソロ名義で1972年にリリース、異例のヒットを記録した名盤『リターン・トゥ・フォーエヴァー』でしょう。
後に同名のバンドを立ち上げるきっかけともなったこの作品は、突出したテクニックを持つプレイヤーたちが作り上げる緻密なバンド・アンサンブルを、あくまでメロディアスに聴きやすい形で曲として昇華した珠玉の1枚です。
ブラジル音楽の香り漂うしゃれた味わいは、カフェ・ミュージックとしても最適ですよ!
Reach For The SkyChico Rose & Williams88

EDMやハウス・ミュージックの激戦区で知られているオランダで、人気を集める音楽プロデューサー、チコ・ローズさん。
日本での知名度は、まだまだではありますが、ハウスに詳しい方ならご存じだと思います。
そんな彼と同じくハウス・シーンで注目を集めるウィリアムス・エイティーエイトさんによる作品が、こちらの『Reach For The Sky』。
トロピカル・ハウスはEDMと違いダウナーな曲調のものが多いのですが、こちらの曲はアッパーな曲調のトロピカル・ハウスに仕上げられています。
まさに夏!!!といった感じの曲なので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
Run It!Chris Brown

非常に高いダンス・パフォーマンスと軽やかなボーカルで、ニーヨさんとともに2000年代のR&Bシーンを盛り上げた、クリス・ブラウンさん。
現在でもシーンの最前線で活躍を続けているため、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
そんな彼のデビューソングが、こちらの『Run It!』。
R&Bというよりはヒップホップの要素が強く、トラックだけを聴いていれば、ギャングスタラップのように思えますね。
時代を感じさせる構成でありながら、現在のR&Bシーンにも通用する、ハイセンスなメロディーやフェイクを多く用いた作品です。
Romeo´s DistressChristian Death

ゴシックロックの有名なバンドのほとんどはイギリス出身ですが、本稿で取り上げているクリスチャン・デスはアメリカ出身のバンドです。
実はゴシックなサブカルチャーがアンダーグラウンドで盛んなアメリカにおける最も有名かつ重要なグループでありながら、複雑なバイオグラフィを持つことが原因で初心者が手を出すには敷居の高い存在なのですね。
そんなクリスチャン・デスは1979年にボーカリストのロズ・ウィリアムスさんによって結成され、ゴシックロックの大名盤として知られるデビューアルバム『Only Theatre of Pain』を1982年にリリースしています。
演奏技術という意味では厳しいものはありますが、シンプルでソリッドなバンド・アンサンブルに込められた病的な闇や呪術的な世界観は恐ろしいほどで、アメリカの音楽シーンにおいても本作の影響力は非常に大きく、デスロックと呼ばれるスタイルの先駆的な作品としても高く評価されています。
問題は、その後加入したギタリストのバロール・カンドさんが脱退したロズさんに代わってフロントマンを務める形となるのですが、ロズさんは奥さまのエヴァ・Oさんとともにクリスチャン・デスとして活動を再開。
つまり2つのクリスチャン・デスが存在する形となってしまうのです。
残念ながら1998年にロズさんが自らの命を絶ってオリジナルのクリスチャン・デスは活動を終了、バロールさん率いるクリスチャン・デスは2020年代を過ぎた今も活動を続けています。
こういった経緯もあって彼らのディスコグラフィは膨大な数の作品があり、同じ名前の2つのバンドが存在するという特殊性も踏まえてどこから手を付けるべきかが難しいということです。
個人的には、ロズさんがフロントに立つ最初期の作品をチェックしてみることをオススメします!
ReflectionChristina Aguilera

力強い歌声で世界中のリスナーを魅了するシンガー・ソングライター、クリスティーナ・アギレラさん。
1990年代から2000年代にわたって大活躍したアーティストで、こちらの『Reflection』も1998年にディズニー映画『ムーラン』のテーマソングとして利用されました。
今回はそちらのリメイク・バージョンをピックアップしています。
1998年のものよりも、壮大なメロディーに仕上げられているので、ぜひチェックしてみてください!