【心に刺さる反戦歌】日本の名曲が伝える平和への祈り
音楽にはときに人の心を動かし、社会に大きな影響を与える力があります。
なかでも平和への願いを込めた反戦歌は、時代をこえて多くの人々に戦争の悲惨さや平和の尊さを訴えかけてきました。
日本の音楽史に刻まれた反戦歌には、現代を生きる私たちが決して忘れてはならない深いメッセージが込められているのです。
この記事では、邦楽曲を中心に日本の反戦歌をピックアップし、楽曲の背景や歌詞に込められた思いについて解説します。
この機会に、改めて戦争と平和について、思いを巡らせてはいかがでしょうか。
【心に刺さる反戦歌】日本の名曲が伝える平和への祈り(81〜90)
時をこえHY

切なくなるラブソングをたくさん世に送り出し、ずっと愛され続けているバンド、HY。
この曲『時をこえ』は2010年にリリースされたアルバム『Whistle』に収録されています。
言葉の一つひとつに沖縄出身のバンドだからこそ歌える、伝えられる歌詞に胸が締め付けられる思いになりませんか?
祖母から聞かされた戦争にまつわる話、戦争から生まれるものなど何もないと思わされます。
命の大切さはもちろん、戦争はいけないことだとずっと語り継がれるべきだと強く思える楽曲です。
愛する人に歌わせないで森山良子

森田公一さんの作詞作曲です。
森田さんの生い立ちをモチーフに作られたそうです。
森山さんとずっとコンサートが一緒だった時、森山さんにこの歌を聴かせたことが縁だったとか。
ここにも戦争で父親を亡くした悲しみがつづられています。
静かなるアフガン長渕剛

2001年に起こったアメリカ同時多発テロ事件に伴うアフガニスタン紛争について歌ったのが、長渕剛さんの『静かなるアフガン』です。
長渕さんといえば音楽の力を使い国や政治に意見を述べてきた、数少ないミュージシャンの一人ですよね。
『静かなるアフガン』は2002年にリリースされたシングルで、長渕剛さんらしい率直で容赦のない歌詞が印象的です。
残念ながらあまりにストレートすぎる歌詞が問題となりテレビやラジオでの放送はできなくなってしまいましたが、ぜひ一度聴いてみてほしい反戦歌なんですよね。
情けねえとんねるず

1990年に起こった湾岸戦争を受けて制作された楽曲です。
お笑いコンビ、とんねるずが歌った作品で、91年にシングルリリース。
トレンディな雰囲気を持った曲調に、2人の男らしい歌声が映えています。
真っすぐな気持ちがつづられた歌詞も印象的。
「そうだよな」とうなずきたくなるような仕上がりです。
どこかまったく違う世界で起きているのが「戦争」……ではありません。
一つ、自分の在り方を考えるきっかけになってくれるメッセージソングです。
明日なき世界高石友也

代表曲『受験生ブルース』で知られる、日本におけるフォークソングのパイオニアの高石友也さん。
『明日なき世界』は、1969年のフォークアルバム第3集『坊や大きくならないで』に収録された楽曲です。
バリー・マクガイアさんが歌った『Eve of Destruction』が原曲となっており、RCサクセションのカバーでも知られています。
原曲は放送禁止になったほどの残酷な光景を描いた歌詞で、高石さんのバージョンは話しかけられているように訳されています。
長年たった現在もこのような状況が当てはまるというのは到底許されることではありません。
反戦を歌うことやその歌を聴くことも発信の一つであり、声をあげ続けていくことを痛感させられます。
王様のミサイルカミナリグモ

当時まだ学生だったカミナリグモのギターボーカル上野啓示さんが、9.11アメリカ同時多発テロ事件に対する報復行為を目の当たりにしてつづった、深いメッセージを持つ楽曲『王様のミサイル』。
生まれてきたことの意味、争うことの無意味さを語りながらも「それでもきっと繰り返すのだろう」と、そんな漠然としつつ傷ついた感情が胸を打ちます。
みんながお互いを自分と同じように大切にできれば、平和は訪れるのかもしれません。
【心に刺さる反戦歌】日本の名曲が伝える平和への祈り(91〜100)
桜ひとひらMISIA

桜の花びらに託した平和への思いが胸に迫る1曲。
歌詞には、戦争の悲しみを繰り返さないという強いメッセージが込められています。
MISIAさんの圧倒的な歌唱力と情感豊かな歌声が、聴く人の心に深く響く本作は、2015年2月に発売されたシングル『白い季節/桜ひとひら』に収録され、テレビ東京系ドラマスペシャル『永遠の0』の主題歌として起用されました。
春の訪れとともに、平和について考えるきっかけを与えてくれる楽曲です。