ジャズピアノの名曲。世界の名ピアニストによるオススメのピアノジャズ
ジャズには多くの名曲が存在しますが、今回はその中でもピアノに着目した名曲をご紹介します。
ソロピアノやピアノトリオ等、少人数編成によってピアニストの個性が発揮されるのがピアノジャズの最大の魅力です。
有名なスタンダード曲だけでなく、ジャズピアニストによるオリジナル曲もチョイスしています。
しっとりしているだけじゃない、躍動感あふれるピアノジャズの魅力を存分に味わっていただけるセレクションです。
ぜひお気に入りを見つけてくださいね!
ジャズピアノの名曲。世界の名ピアニストによるオススメのピアノジャズ(11〜15)
MistyErroll Garner

ジャズ・ピアニストのエロル・ガーナーさんが1954年につくった美しいバラードソングがこちら。
彼は飛行機で移動中、霧に包まれた窓の外を見ていてこの曲を思いついたのですが、譜面が書けなかった彼は、忘れてしまわないように急いでホテルのピアノを弾き、それを録音させたといわれています。
そのようないきさつで、もともとは歌詞のない曲でしたが、後に歌詞がつき、ボーカリストにもよく取り上げられるようになりました。
ジャズバラードの中で5本の指に入るような有名な曲です。
You go to my headTommy Flanagan

父はギタリスト、母はピアニストという音楽一家に育った彼は、自身のトリオのほか、たくさんのジャズの名盤にその録音を残しました。
誰にでもやさしく寄り添う彼のくせのない洗練されたピアノプレイは高く評価され、4度のグラミー賞にノミネートされました。
この曲は1938年に作られたアメリカのポピュラー音楽で、歌詞もついており、現在もジャズ・スタンダードとして歌手をはじめとしてたくさんのアーティストに愛されています。
Honeysuckle RoseFats Waller

こちらの『Honeysuckle Rose』はファッツ・ウォーラーさん本人が作曲し、アンディ・ラザフさんが作詞した曲です。
いかにもエンターテイナーな彼は、この曲を楽しげな雰囲気で見事に弾き語っています。
花の甘い蜜を吸うことから、スイカズラといわれていた花のことを歌った、ちょっとみだらな意味もある歌詞がついています。
最も曲のことをわかっている、作曲家本人が演奏しているバージョンはやはり聴きごたえがありますよね。
彼のほかは、女性が歌うことが多い曲です。
Maiden VoyageHerbie Hancock

常に新しい切り口のジャズを追求しているピアニスト、ハービーハンコックさん。
彼が1965年にリリースした、アルバムのタイトルであるこちら『Maiden Voyage』は、海に関するタイトルの曲を集めたコンセプトアルバムとして有名です。
この曲はタイトル通り、新しく海に進んでいくように、モードの手法とリズムパターンの上で曲が進んでいくような作りに仕上げられています。
新しいジャズ・スタンダードの作曲の模範となったのではないでしょうか。
The CraveJelly Roll Morton

1800年代の生まれで、ジャズとスウィングの創始者ともいわれているジェリー・ロール・モートンさん。
映画『海の上のピアニスト』では、彼をモデルにした人物が登場することでも知られています。
切望、渇望という意味のタイトルを持つこちらの曲は彼の作曲で、彼はこの曲のほかにもたくさんの曲を作曲したピアニストでした。
彼の曲は当時、低俗とされ、20世紀の終わり近くになるまでリリースされませんでしたが、今それを聴くとすばらしい記録だと思えます。