【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】
欧米のチャートをチェックしている方であれば周知の事実ですが、ヒップホップはもはや最もメジャーな音楽ジャンルとして認知されています。
細かいサブジャンルもありますし、地域性も色濃く出ることも興味深いのですが、興味はあるけど評価が定着している過去の名盤はともかく最新のヒップホップはどこから手を付けていけばいいのか……と悩まれている方もいらっしゃるはず。
そんな方々に向けてこちらの記事では最新のヒップホップのトレンドをご紹介!
米英を中心としたヒップホップの「今」を知りたい方、ぜひチェックしてみてください。
【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】(121〜130)
TOP TINGZYoungboy Never Broke Again

1999年生まれ、ルイジアナ州バトンルージュ出身のラッパーとして絶大な人気を誇るヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインさん。
2025年3月に刑務所から釈放された後にリリースされた本作は、彼の音楽キャリアにおける新たな章の始まりを告げる重要な一曲となっています。
ハードなビートとエネルギッシュなラップが特徴的なヒップホップナンバーで、K10Beatzさんがプロデュースを手掛けた楽曲はSpotifyで80万回以上の再生を記録する注目作です。
困難な状況を乗り越えてきた彼だからこそ表現できる力強いメッセージが込められており、再起を図るすべての人の心に響く内容となっていますね。
Show Me LoveWizTheMc, bees & honey

南アフリカ出身でドイツ育ちのラッパー、ウィズ・ザ・エムシーさんが手掛けた大注目作。
多文化的なバックグラウンドを感じさせる感情的な声と、物質的なものに縛られない愛をテーマにした歌詞が印象的です。
ケープタウンで撮影されたミュージックビデオでは、都市の景色とダンスシーンが本作の開放的な雰囲気を見事に表現しています。
2025年2月にリリースされた本作は、ドイツのシングルチャートで7位、イギリスでは8位を記録。
TikTokやInstagramでもダンスチャレンジが話題を呼んでいます。
アフロビーツとポップ、ヒップホップを巧みに融合させた心地よいサウンドは、新鮮な音楽との出会いを求めている音楽ファンにぴったりな1曲と言えるでしょう。
Don’t Hold The FireSoFaygo

伝統的なラップの枠にとらわれない新世代のサウンドを展開するソフェイゴさん。
ミシガン州グランドラピッズ出身の若きラッパーは、2018年から音楽活動を開始し、2021年にはトラヴィス・スコットのレーベル「Cactus Jack Records」と契約して注目を集めています。
2024年5月にリリースされた本作は、ドリーミーで浮遊感のあるサウンドスケープに、オートチューンを効果的に用いたメロディアスなヴォーカルが重なり合う印象的な仕上がり。
ファンを魅了してきた『Knock Knock』や、アルバム『Pink Heartz』で確立した世界観をさらに深化させた一曲となっています。
夜のドライブやリラックスしたい時間に聴きたい、現代のヒップホップシーンを象徴する作品といえるでしょう。
MURDALil Yachty

近年のサイケデリックな試みも印象的だったアメリカ出身の人気ラッパー、リル・ヨッティさん。
2025年6月にリリースされたソロ作品は、マギー・ロジャースさんの「Alaska」をサンプリングした、実にユニークな仕上がりとなっていますね。
インディー・ポップの浮遊感とトラップの重いビートが絶妙に絡み合い、歌詞には仲間への想いやリル・ウェインさんへのリスペクトが込められています。
本作は、2023年のアルバム『Let’s Start Here』とは一線を画し、再びトラップへと舵を切った印象です。
コール・ベネットさん監督のMVも非常にスタイリッシュで、タイラー・ザ・クリエイターさんのツアーでのパフォーマンスも控えているそうですよ。
かつてDRAMさんとの「Broccoli」で2017年にグラミー賞候補にもなった彼だけに、今後の展開も楽しみです。
新しい音楽体験を求める方や、進化し続ける彼のサウンドを追いたい方には、ぜひチェックしてほしいですね。
【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】(131〜140)
Old LogicLogic

困難な幼少期を乗り越え、音楽を通じて自己を表現してきたアメリカ出身のラッパー、ロジックさん。
そんな彼が2025年6月にリリースしたナンバーは、キャリアを振り返り初心に立ち返るようなテーマが印象的で、まさに原点回帰とも言える一作ですね。
重厚でドライヴ感のあるBoom-Bapサウンドに、彼の持ち味である巧みなストーリーテリングと流麗なフロウが絡み合い、聴き応え十分です。
この楽曲はアルバム『Ultra 85』を経て、新たな「Sidequest」プロジェクトからの一環となるもので、90年代から2000年代初頭の東海岸ヒップホップへの敬意も随所に感じられます。
彼のルーツと進化が融合した本作は、往年のファンはもちろん、骨太なヒップホップを求める方もぜひチェックしてみてください。
South Still SpeakingLukah, Killer Mike, Statik Selektah

アメリカ・テネシー州メンフィス出身、アンダーグラウンドなアート性と物語性で注目を集めるラッパー、ルカさん。
彼がグラミー受賞歴を持つアトランタのキラー・マイクさん、そしてボストンの名プロデューサー、スタティック・セレクタさんと共演したこの楽曲は、2025年6月にリリースされたシングルで、同月発売のアルバム『A Lost Language Found』にも収められています。
スタティック・セレクタさんによる重厚なビートの上で、二人のラッパーが南部への敬意と失われた歴史を力強く表現する本作は、まさに”南部の声”そのもの。
南部の失われた文化的言語の再生という壮大なテーマを持つアルバムからの一曲は、ヒップホップの深層に触れたい方にこそおすすめですよ。
NobodyMashBeatz, Nasty C, Usimamane

南アフリカの音楽シーンで異彩を放つプロデューサーのマッシュビーツさん。
同国ヒップホップ界のアイコンであるナスティー・Cさん、そして2024年に目覚ましい活躍を見せたダーバン出身の若き才能ウシママネさん。
この強力なトリオによる一作が、2025年6月にミュージックビデオと共にリリースされていますよ。
公開からわずか1日で再生数10万回を記録した本作は、マッシュビーツさん特有の重厚でダークなビートが印象的。
その上でナスティー・Cさんの熟練のラップとウシママネさんの新鮮なフロウが交差し、聴く者の内なる自信を呼び覚ますような力強い世界観を構築しています。
何かに打ち込みたい時、自分を鼓舞したい時に最適なヒップホップナンバーと言えるでしょう。