【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】
欧米のチャートをチェックしている方であれば周知の事実ですが、ヒップホップはもはや最もメジャーな音楽ジャンルとして認知されています。
細かいサブジャンルもありますし、地域性も色濃く出ることも興味深いのですが、興味はあるけど評価が定着している過去の名盤はともかく最新のヒップホップはどこから手を付けていけばいいのか……と悩まれている方もいらっしゃるはず。
そんな方々に向けてこちらの記事では最新のヒップホップのトレンドをご紹介!
米英を中心としたヒップホップの「今」を知りたい方、ぜひチェックしてみてください。
【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】(161〜170)
3rd Time LuckyAJ Tracey

ロンドン出身で多様なジャンルを融合させたスタイルで知られるラッパー、エイジェイ・トレイシーさん。
2025年5月に自身が「これまでで最も個人的な曲」と語る新曲をリリースしていますね。
この楽曲は癌と闘った母親の体験をもとに制作されており、困難を乗り越える力と希望をテーマにした感情的な内容となっています。
6月リリース予定のアルバム『Don’t Die Before You’re Dead』の先行シングルで、売上の一部は英国のがん支援団体「Maggie’s」に寄付される仕組み。
ヒップホップやR&Bを基調としながらも内省的なメロディが印象的で、同じような困難を抱える方にとっては心の支えとなる作品として楽しめますよ。
Catch Me If You CanKSI

ゲーム実況系YouTuberから音楽界へと活動の幅を広げ、現在はイギリスを代表するマルチタレントとして知られるKSIさん。
2025年5月にリリースされたこの楽曲は、自信に満ちたラップと煌びやかなプロダクションが印象的なヒップホップナンバーです。
100万ドルの笑顔や頂点での立ち位置など、成功への誇りを歌ったリリックが彼らしい仕上がりとなっていますね。
翌日にはイギリスの人気テレビ番組『Britain’s Got Talent』のライブファイナルでパフォーマンスも披露されており、エネルギッシュなビートに乗せて自己表現を楽しみたい方にぴったりの一曲と言えそうです。
GoROUNDLogic

メリーランド州出身でこれまでに数々のヒット曲を生み出してきたロジックさん。
2025年5月にアルバム『Sidequest』からリリースしたこの楽曲は、現代のヒップホップシーンで注目されているレイジの要素を取り入れた実験的な一曲となっています。
重厚なベースラインと歪んだシンセサイザーによる攻撃的なサウンドに、エフェクトを多用したボーカルが組み合わさり、カオスな雰囲気を醸し出していますね。
従来の哲学的な内容はそのままに、自己探求や社会への疑問を込めた深いリリックで聴き手に思索を促します。
音楽的な限界に挑戦したいアーティストや新しいヒップホップサウンドに興味がある方にぜひ聴いてもらいたい作品です。
Landgrab (feat. Earl Sweatshirt)MAVI

ノースカロライナ州出身、内省的なリリックで注目を集めるラッパーのマヴィさん。
2019年のデビューアルバム『Let the Sun Talk』以降、哲学的なテーマを扱った作品で高い評価を得ている存在です。
そんなマヴィさんが2025年5月にリリースした新曲は、人気ラッパーのアール・スウェットシャツさんをフィーチャーした初のコラボシングルとなっていますね。
わずか1分30秒という短尺ながら、ハリウッド・コールさんによる豊かなストリングスが印象的なトラックの中で、両者のスキルフルなラップが光る濃密な楽曲に仕上がっています。
内省的なヒップホップがお好みの方にはぜひチェックしていただきたい一曲です。
brand new teethSamara Cyn, Smino

テネシー州出身で現在ロサンゼルス拠点のシンガー兼ラッパー、サマラ・シンさんとセントルイス出身のラッパー、スミノさんによるコラボレーション楽曲が2025年5月にリリースされています。
成長する名声とそれに伴うプレッシャーをテーマにした内省的な作品で、南部の黒人文化におけるグリルの象徴性について歌われていますね。
メロウなジャズからクラシックオーケストレーションへと展開する多層的なビートが印象的で、富の罠と現代社会の葛藤を描いた深みのあるリリックが心に響きます。
本作は6月リリース予定のEP『Backroads』にも収録されており、夜の静寂の中でじっくりと聴き込みたい一曲です。
Late NightSummrs

アメリカ・ルイジアナ州出身のラッパー、サマーズさんが2025年5月にリリースした楽曲は、彼の代名詞であるPluggnBサウンドをベースにしながらも、より洗練されたメロディアスなトーンが印象的な名曲となっています。
オートチューンを駆使したドリーミーなボーカルとピアノの旋律が織りなす浮遊感のあるサウンドは、夜の静けさや孤独感を見事に表現していますね。
1999年生まれで2016年から音楽活動を続ける彼は、これまでにアルバム『Fallen Raven』や『B4DARAVEN』など多数の作品をリリースしており、本作でも彼らしい感情豊かな歌詞とサウンドが楽しめます。
静かな夜に一人で聴きたくなる、そんな魅力的な楽曲ですよ。
HollywoodYG

コンプトン出身のベテランラッパー、YGさんが2025年5月にShoreline Mafiaとのコラボでリリースしたこの楽曲は、ハリウッドの華やかさの裏に潜む虚飾と偽善を鋭く描いた内容となっています。
重厚なベースラインと現代的なビートが織りなすサウンドは、彼の代表作アルバム『My Krazy Life』から『I Got Issues』まで築き上げてきたウェストコースト・ヒップホップの系譜を継承しつつ、新たな進化を感じさせる仕上がりですね。
本作はTikTokでのバイラルヒットも期待される楽曲で、音楽業界の現実を知る大人のリスナーにこそ響く一曲と言えるでしょう。