【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】
欧米のチャートをチェックしている方であれば周知の事実ですが、ヒップホップはもはや最もメジャーな音楽ジャンルとして認知されています。
細かいサブジャンルもありますし、地域性も色濃く出ることも興味深いのですが、興味はあるけど評価が定着している過去の名盤はともかく最新のヒップホップはどこから手を付けていけばいいのか……と悩まれている方もいらっしゃるはず。
そんな方々に向けてこちらの記事では最新のヒップホップのトレンドをご紹介!
米英を中心としたヒップホップの「今」を知りたい方、ぜひチェックしてみてください。
【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】(181〜190)
The Ruler’s BackJoey Bada$$

ニューヨーク・ブルックリン出身のブームバップの伝統を継承するラッパー、ジョーイ・バッドアスさん。
2012年6月のミックステープ『1999』でデビューして以来、アンダーグラウンドシーンで高い評価を得てきた存在です。
2025年1月にリリースされた本作は、オールドスクールなニューヨーク・ヒップホップを基調としながら現代的なサウンドも取り入れた構成になっており、Jay-Zさんの『22 Two’s』など過去の名曲のサンプリングも織り交ぜられています。
この曲でのケンドリック・ラマーさんへの言及を皮切りに、現在ジョーイさんと西海岸のラッパーたちとのビーフ合戦が続いていることもあって、最新のヒップホップ事情を知りたい方もぜひチェックしてみてください。
Can’t Touch ThisLethal Bizzle x Wiley x Scorcher

イギリスのグライム界を代表するレジェンドたちによる豪華コラボレーションが2025年5月にリリースされています。
リーサル・ビズルさん、ワイリーさん、スコーチャーさんという3人の重鎮が一堂に会した本作は、ベテランだからこそ表現できる重厚なフロウと鋭いリリックが際立っています。
鋼のように硬質なドラムパターンと重低音のベースラインが絡み合う中、3人のラッパーたちがそれぞれの個性を存分に発揮。
プロデューサーのフェリックス・ダブスさんの手腕も光る、グライムという音楽性の魅力を再確認させる作品に仕上がっていますね。
グライムにあまり馴染みのない方でも、UKヒップホップの新たな可能性を感じられる一曲として、ぜひ一度聴いてみてほしい楽曲です。
UptownLoski & Chy Cartier

イギリスを代表するUKドリルのパイオニア、ロスキーさんと新進気鋭の女性ラッパー、Chy Cartierさんによるコラボレーション作品が2025年5月に話題となっています。
重厚なビートと二人の個性的なフロウが絡み合い、従来のドリルとは一線を画す斬新なスタイルを聴かせてくれます。
ロスキーさんの鋭いリリックとChyさんのメロディアスなフロウの融合は、ドリルシーンに新たな可能性を見せています。
本作は、法的問題から7年の懲役刑を受け2024年9月に仮釈放されたロスキーさんの復帰作としても注目を集め、BBC 1Xtraでのライブパフォーマンスを通じてファンの心を掴んでいます。
男性中心のUKドリルシーンに新しい風を吹き込む意欲作を、ぜひ聴いてみてください。
ICANTHOLDYOUTHISADaylyt

アメリカのバトルラップシーンで異彩を放つデイライトさんが、洗練された新曲を公開。
George Michaelさんの名曲をサンプリングした大胆なアプローチで、ヒップホップの新たな可能性を提示しています。
彼が持つ独特のリリックスキルと巧みなワードプレイは健在で、Joey Bada$$さんとの論争に対する強い主張が込められた内容となっています。
2025年5月に公開されたこの作品は、YouTubeチャンネル「IAMDAYLYT2k」で公開され、音楽ファンの間で賛否両論を巻き起こしています。
ヒップホップカルチャーに造詣が深い方はもちろん、新しい音楽表現に興味のある方にもおすすめの一曲です。
Send HelpAesop Rock

オルタナティブヒップホップシーンの最重要アーティストとして知られるニューヨーク出身のエイソップ・ロックさん。
2025年5月に10作目となるアルバム『Black Hole Superette』から先行公開された本作は、彼ならではの緻密な言葉遊びと、クラシカルなブームバップビートが織りなす意欲作です。
ミュージックビデオでは、彼のアイリッシュ・ウルフハウンドとの共演も印象的ですね。
本作のプロデュースも手がけ、アルバムにはルーペ・フィアスコさんやオープン・マイク・イーグルさんなど、豪華なフィーチャリングアーティストも参加。
ヒップホップを単なる娯楽ではなく、芸術として昇華させたい方に強くお勧めしたい一曲です。
Tartan (ft ReekzMB)Fimiguerrero

イギリス出身のラッパー、フィミゲレロさんは、ナイジェリア生まれでイースト・ロンドンのNewham地区育ちという経歴を持つアーティストです。
西アフリカのリズムと南ロンドンのストリートカルチャーを融合させた独自のスタイルで知られ、UKアンダーグラウンド・シーンで頭角を現しています。
2025年4月に公開された本作は、UKドリルシーンの重鎮リークズ・エムビーさんを迎えた意欲作。
重厚な808ベースと高速のハイハットが織りなすダイナミックなビートの上で、二人の力強いラップが交互に展開されます。
本作は、近日発売予定のアルバム『LOST CITY』の先行シングルとなっており、『IMMIGRANT』や『New World Order』に続く作品の中でも際立つ存在感を放ちます。
UKアンダーグラウンドのヒップホップに興味のある方にはもちろん、斬新なサウンドを求めている音楽ファンにもおすすめの一曲です。
EVERYONES DEAD ALREADYLogic, T Man the Wizard & Whethan

メリーランド州出身のロジックさんとプロデューサーのホエタンさん、そしてT・マン・ザ・ウィザードさんが織りなす強烈なハードRAGEトラックが、初タッグでリリースされました。
ロジックさんといえば、哲学的な歌詞と社会派メッセージで知られるラッパーですが、本作ではレイジ・サウンドを取り入れることで実験的な表現を披露。
ファンタジー要素を取り入れた「Side Quest」プロジェクトの一環として2025年5月に公開された本作は、独特な世界観とサウンドで話題を呼んでいます。
短い曲尺ながら重厚な808ベースと攻撃的なフローが展開され、エネルギッシュなパフォーマンスはラップファン必聴の一曲といえるでしょう。