【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】
欧米のチャートをチェックしている方であれば周知の事実ですが、ヒップホップはもはや最もメジャーな音楽ジャンルとして認知されています。
細かいサブジャンルもありますし、地域性も色濃く出ることも興味深いのですが、興味はあるけど評価が定着している過去の名盤はともかく最新のヒップホップはどこから手を付けていけばいいのか……と悩まれている方もいらっしゃるはず。
そんな方々に向けてこちらの記事では最新のヒップホップのトレンドをご紹介!
米英を中心としたヒップホップの「今」を知りたい方、ぜひチェックしてみてください。
【最新】洋楽ヒップホップのトレンド【2025】(251〜260)
tv offKendrick Lamar

エネルギッシュなビートと鋭いリリックが融合した一曲です。
ケンドリック・ラマーさんの音楽的才能が存分に発揮されており、社会批判や自己反省を促す深いメッセージが込められています。
ウェストコースト・ヒップホップのスタイルを基調としながら、約2分で劇的にビートが変化する構成が特徴的です。
2024年11月にリリースされたアルバム『GNX』に収録され、同年11月26日にシングルカットされました。
ヒップホップの魅力を存分に味わいたい方や、音楽を通じて社会や自己について考えを深めたい方におすすめの一曲です。
Free Mr. BanksLUCKI

アメリカ・シカゴを拠点とするラッキー・キャメル・ジュニアさんは、ラップネームのLUCKIさんとして活動するトラップミュージックのアーティストです。
メンタルヘルスや人間関係をテーマにした内省的な作風で知られ、2013年のデビュー以来、着実にファンを増やしてきました。
2025年4月にリリースした本作は、シンセサイザーの旋律と重厚なキックドラムが織りなすメロウな音世界に、彼の感情豊かなフローが乗る一曲。
アルバム『DR*GS R BAD』に先駆けて公開された楽曲で、マルコ・レンツとブレント・ランボがプロデュースを手掛けています。
自由や解放をテーマに据え、夜のドライブや一人の時間に聴きたい雰囲気を持った楽曲です。
Can’t Be Crete BoyLil Yachty & Veeze

アメリカのヒップホップシーンを代表するリル・ヨッティさんとヴィーズさんによる待望のコラボ作は、マムブルラップを超えた音楽性の広がりを見せています。
アルバム『Let’s Start Here』でサイケデリックロックに挑戦したリル・ヨッティさんと、デトロイトの新世代を代表するヴィーズさんの化学反応が生み出す独特な世界観は見事なまでの一体感。
本作はソウルフルなサンプリングからアップテンポなビートへと展開する2部構成で、両者の魅力を余すところなく引き出しています。
2024年夏のコラボ作『Sorry Not Sorry』に続く今作は、Tyler, the Creatorのヨーロッパツアーでも披露され、観客を魅了しました。
現代ヒップホップの新境地を開拓したい方に強くお勧めの一曲です。
BRAND NEW SQ8OKI

ポーランド出身で現代的なアーバンサウンドとラグジュアリーラップを融合させたスタイルで知られるオーキーさん。
2025年4月にアルバム『I MISS YOU ON TOUR, Vol. 1』からリカットされた本作は、プロデューサーのブディ47さんを迎えて制作。
豪華なライフスタイルの中で見え隠れする人間関係の脆さを繊細かつ鋭敏に描き出す一曲です。
bambiさんをフィーチャーした印象的なイントロと、ドラマティックに展開するビートに乗せて、成功と依存の狭間で揺れ動く心情を赤裸々に表現しています。
ドライブシーンでのヘビーローテーションはもちろん、深夜の自室で内省的な気分に浸りたい時にぴったりな楽曲ですね。
KING OF CALIFORNIALil Darkie

ジャンルの壁を軽々と飛び越え、ヒップホップ、トラップ、パンク、メタルまで幅広い音楽性で知られるアメリカのラッパー、リル・ダーキーさん。
インド系アメリカ人としてのアイデンティティと独自のビジュアルアートセンスを武器に、アンダーグラウンドシーンで確固たる地位を築いています。
そんな彼が2025年3月に公開した本作は、プロデューサーWendigoとのタッグで生み出したカントリー調の意欲作。
温かみのあるアコースティックギターと彼特有の個性的なボーカルが絶妙なハーモニーを奏でています。
アルバム『THIS DOES NOT EXIST』や『SWAMP』で示した実験精神は健在で、新境地を開拓する意欲作となっています。
エネルギッシュなサウンドとメッセージ性の強い楽曲を好むリスナーにおすすめの一曲です。
Dark ThoughtsLil Tecca

ノスタルジックなサンプリングにきらめくピアノ、明るいループで彩られたニューヨーク州クイーンズ出身のリル・テッカさんの今作は、クラシックなヒップホップの影響を感じさせる魅力的な一曲。
相手の感情に寄り添うような内省的な歌詞も印象的です。
2025年3月に公開された本作は、アルバム『Dopamine』の先行曲として注目を集めています。
過去にはアルバム『TEC』でシームレスなトランジションを導入し、『PLAN A』では新ジャンル「New Jazz」に挑戦するなど、革新的な音楽性を見せてきた実力派。
ルーフトップバーでの夜にぴったりな雰囲気を持つ本作は、オーストラリアARIAチャートで75位を記録するなど、国際的な評価も高まっています。
FreeLittle Simz

ヒップホップの新世代の旗手として注目を集めるイギリス・ロンドン出身のリトル・シムズさん。
ナイジェリアにルーツを持つ彼女は、名プロデューサーのインフロさんと共にアルバム『Sometimes I Might Be Introvert』を2021年に制作し、マーキュリー賞を受賞する快挙を成し遂げています。
2025年5月のニューアルバム『Lotus』に収録されるこちらの1曲は、すでに先行で公開されている楽曲「Flood」と比べるとジャジーでソウルフルな要素をちりばめた意欲作に仕上がっています。
重い現実を見つめながらもポジティブなメッセージを強く打ち出すスタイルが際立つ本作は、深い言葉に共感できる人にぜひ聴いてほしい1曲ですね。